胃袋をつかんだ?

帆高亜紀(ほたかあき)

こんにちは、帆高亜希です。

夫とのなれそめは、お稽古ごとで知り合い一目惚れしたのがはじまりでした。

徐々に距離を縮めることなく突然告白し、振られてしまった私。

よく知りもしない相手から突然告白されてしまえば、引くのは当然です。

諦めきれずしつこくならない程度に接し続け、年末年始は他の仲間も交え一緒にすごすことができ、年賀状までもらいました。

そこにはJAZZ好きでベニー・グッドマンが好きな人でなければ知らないような曲名、しかも一番好きなタイトルが書かれていたので「絶対に逃すものか」と、決心をしたのです(笑)

さて、どうするか?

グイグイいったら引かれるよね・・・。かといってなにもせずにいたら終わってしまうことだってあるし、どうしよう・・・。

ほんの少し迷いました。

すぐに次のチャンスはやってきました。

お稽古ごとは某音楽教室のサンバ教室、当時とある球場でアメリカンフットボールの試合が行われ、その応援のための演奏の練習を河川敷ですることになったのです。

朝から夕方になるまでの練習で、お昼ご飯は各自持参。

ここで私はお弁当を多めにつくることにしたのです。

「あなたにお弁当つくってきたの」だと、もしかしたら恥ずかしがって受け取ってもらえないかもしれないかしら?あまりにもあからさまだと、重いって引かれるかも?

あれこれ考えた末、多めにつくることにしたのです。

実は私、料理を作るのが好きでもさほどうまくはないので、ほぼレシピ本通りに作ります。

つくったのは、おにぎりに卵焼き、紅茶の煮豚に里芋の煮っころがし、茹でたブロッコリーにプチトマトを添えました。

午前中の練習を終えてお昼休憩に入ったときに、「もし良かったらお昼ご一緒しませんか?お弁当もたくさんつくってきたので」と、さりげなく誘い・・・。

一緒にお昼ご飯を食べたのは、年末年始をすごしたメンバーでした。

結論を言えば、作戦は大成功!

彼は里芋の煮っころがしを「うまい、うまい」と言って、一人で全部たいらげてしまったのです!

ここでだいぶポイントが高くついたようで、後々決め手を訊いたとき、

「飯がうまい」

と言われたのです。

もちろんそれだけではなかったのですが、こうして徐々に距離を詰めて行くことに成功したのです。

こういう手段は全ての男の人には通用せず、たまたま夫はこういうのがOKだった訳で…。

そういったことも占術にはしっかり出ていたりするので、それを最初から知っていたら苦労はなかったのかもしれないなと思いました。

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