桜さくらサクラ

藤森永子(ふじもりながこ)

こんにちは、藤森永子です。

 

もう来年の桜は見ることはできないかも、

そう思ったのは2002年のことでした。

 

1月の腹痛からはじまり、精密検査をうけ、

リンパへの転移はまだ見られないものの、

早急な手術を、と言われたのが3月でした。

 

8割がた癌化する話で、5月に入院したとき、

大部屋でお向かいのベッドに寝ていた女性は、

おなかがあちこち痛くて入院し、

病院で詳しく検査をしたところ、全身に癌がひろがっており、

癌専門病院に搬送されていました。

始まりは、おなかの癌でした。

 

おなかの痛みはよくあることです。

便秘や下痢やストレスなどで。

おなかの細胞も生まれ変わっています。

ただ、生まれ変わりが暴走すると、癌化です。

それが、生死を分ける病気の可能性もあるのです。

 

2002年、まだ20代、これで人生おわりなのか。

誰でも、いつかは人生が終わります。

でも、まだ、リンパ線には入っていない。転移もしていない。

まだ、人生のおわりを先延ばしに出来る。

入院手術はとても嫌でしたが、全身に広がる前に対処できてよかったです。

 

あれから20年、桜をみるたびに、生きて見ることが出来て良かったなと思う私です。

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