こんにちは、藤森永子です。
女性は結婚して、子供を産んで・・・、
という風潮が昔はつよくありました。
ところが、母は病弱で、小中学校はあまり出席できず、
20歳まで生きられるかどうか、とも医者に言われていました。
生きられないのだから、
出産なんてもっと無理、と言われていたそうです。
生理がひどくて、出血で服をよごすため、
黒い服しか着られなかったそうです。
また出血がひどくて貧血になり、
トイレで失神したこともあるそうです。
中学校時代には盲腸で入院し、
お腹にたまった膿を出すために、
管をさして傷口は縫わずに入院していたり。
大学を卒業しても、病弱はかわらず、
就職もできずに実家の家事見習い。
女性は結婚して、子供を産んで、
そんな事がそもそも望めない人生だったそうです。
そんななかで、父とお見合いをして、
結婚。
もちろん、両親には大反対されたそうです。
それでも子供たちを産みました。
孫もできました。
病弱で20歳まで生きられない、
出産なんて無理、
そんな医者の診断を覆しました。
初めて出産する前年、流産しました。
たまたま父が家にいて、倒れている母を発見でき、
命をつなぎました。
目が見えすぎて、めまいをおこして家事が出来なかったこともあります。
貧血がひどくて受診したら、
子宮が腐っていて、全摘の手術をうけました。
手術まえに検査したところ、
肝炎キャリアだとわかり、肝炎の治療もしました。
なかなか咳がとまらず、肺炎をおこし、入院したこともあります。
食事に行ったけれど、昨日何を食べたのか思い出せず、
検査したところ、認知症が判明しました。
脳の中には脳梗塞の痕がいくつかあり、
つまった血管によっては突然倒れたり、
寝たきりになっていたかもしれません。
結婚して子供たちを産んで育てて、
全員大学を卒業させました。
全員結婚もしました。
孫たちも遊びにきたり、実家に泊まったりします。
人生、どうなるか分かりません。
生きられない、そう医師に言われてから、
母の人生は50年以上がすぎました。
誰かに無理、と言われても、
無理じゃないかもしれないのが人生です。
とりあえず、母の人生すごいなぁと思っているところです。