シェイクスピアと婚活 4 ハムレット

藤森永子(ふじもりながこ)

こんにちは、藤森永子です。

 

シェイクスピアの作品のなかで、

ハムレットは、酷い男性かと思われます。

 

なにせ、婚約者のオフィーリアに「尼寺にいけ」と、

結婚できない宣言をするのですから。

 

結婚間近の女性にとって、

男性からこう言われるとショックだと思います。

お見合いやデートで、

男性から断られる以上にショックだと思います。

 

ただでさえ、婚活でうまくいかないのは、

自分がダメなのか?何がいけなかったのか?

悩むものです。

 

容姿が気に入らない、

年収が気に入らない、

学歴が気に入らない、

家事をしてくれないのが気に入らない、

介護をしてくれないのは困る、

ローンを一緒に払ってくれないのは困る、

など、など、

なんとなく男性から断られた理由がわかる場合もあります。

 

でも、お見合いなどでは、理由を明らかにしないことも多いです。

 

家で静かにすごしたいので、無口な女性がいい、

お見合い後、断った理由を、

わざわざ結婚相談所経由で伝えてきた男性もいました。

 

男性の断る理由は様々です。

どう考えても、こちらに非がなければ、

もう次の相手を考えるのがいいと思います。

 

ただ、オフィーリアには、次の相手は考えられなかった。

ハムレット以外の相手は考えられなかった。

 

ハムレットの場合、まずは復讐第一だったので、

オフィーリアとの結婚は、すぐには出来なかったのでしょう。

 

2人の仲が良いと知られては、

オフィーリアの身にも危険が及ぶ可能性があります。

復讐を阻止する勢力がどこにいるかわかりません。

 

陰にかくれて2人の会話を聞いていた人が実はいたのです。

「尼寺にいけ」、

安全な尼寺でオフィーリアに独身で待ってもらいたかった、

そうハムレットは思って言ったのかもしれません。

 

「Get thee to a nunnery」

日本語では尼寺と訳されるnunneryですが、

修道院をさすこともあると講座で聞きました。

 

一時避難先として独身で修道院で過ごしてもらい、

ハムレットが復讐を終えて、

オフィーリアを迎えにきたら良いのに、

そのころ独身の私は、ハッピーエンドを妄想してしまいました。

幸せは今ここになくても、未来にはあったかもしれないのです
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