友人の占い

帆高亜紀(ほたかあき)


こんにちは、帆高亜希です。

夫に片思いしていたころ、プロの占い師さんに鑑定してもらった結果が悪かったので、一度は諦めることにしました。

諦めたとはいえ、お稽古ごとで見かける度に目で追っていましたが(苦笑)

占いの結果では彼とは成就しないだけでなく、しばらく恋愛に縁がありません!と断言されたため、少しやけっぱちな気持ちですごしていました。

そんなある日。

専門学校時代の友人から連絡があったのです。

彼女には、一目惚れしたこと•やっと相手の名前と年齢を知ったこと•プロに占ってもらった結果、散々だったことを洗いざらい話してありました。

第一声、

「片思いの彼のこと諦めちゃダメ!私、帆高のことタロットで占ったんだよね。結果は家族ぐるみで良いおつき合いができるって出たよ」

…ここで伝えておきたいのですが、

友人の占いに対する興味は誰かが占い雑誌を買ってきたら便乗して楽しむ程度で、私みたく自ら独学で学ぶようなタイプではなかったのです。『占いは娯楽の一種で良いものだけを信じる』という一般的な価値観の持ち主で、後から思い出すと不思議な話なんです。

でも当時の私はプロの占い師の結果に落ち込んで少しヤケになっていたので、友人が伝えてくれた占いの結果にとても救われる思いでした。

ダメもとで思い切って彼にアプローチしてみよう…友人の占いの結果に影響されたのは、言うまでもありません。

幸いにして、打楽器と管楽器は通常別々に練習するところしばらくはイベント続きで合同レッスンが多かったため、接するチャンスはたくさんありました。

帰る方向が途中まで同じだったので、一緒に帰ろうと誘ったりしました。

そんなある日…恐らくは年末だったと思いますが、もう一歩踏み出そうと決心をしたのです。

失恋してしまうとは知らずに

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